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ボトックス直後にしてはいけないこととは?注射後の過ごし方を詳しく紹介

しわやたるみの改善のためにボトックス注射を検討している方も多いでしょう。ボトックス注射はダウンタイムがほとんどないことが特徴の美容治療です。しかし、注射直後に注意することがまったくないわけではありません。数日から1週間は避けなくてはいけないことがいくつかあります。

守れなかった場合、ボツリヌストキシン製剤が患部に定着しなかったり、成分が不活性化したりするかもしれないからです。

また、妊娠中の女性は胎児への影響が心配されるため、施術直後は避妊することが望ましいとされます。

では、どのような場合にボトックスの働きが妨げられるのでしょうか。この記事では、ボトックスを注射した後の注意点について解説します。

ボトックスのダウンタイムはほぼ無い

ボトックス直後

美容治療の多くの症例で、治療を受けた後の患部が腫れたり赤みがでるなどの反応が起こります。症状が落ち着き、日常生活が送れるようになるまでの期間がダウンタイムです。しかし、ボトックスの注入後はダウンタイムがほとんどないことが特徴です。

メスを使って切開をする、熱や超音波などの強い刺激を肌に加えるなどの場合には、ダウンタイムが長くなる傾向にあります。

ダウンタイムに起こる症状は、治療によってできた傷を治そうとする自然な反応や、施術の影響で血管が膨張することなどであることが多いです。

しかし、ボトックス注射は極細の針を用いているため、傷跡も小さく痛みや腫れが起こりにくいことがメリットです

ボトックスの直後にしてはいけないこと5つ

ボトックス直後

ダウンタイムがほとんどないことが特徴的なボトックス注射ですが、注意点がまったくない訳ではありません。注入直後に避けるべきことがあります。

食事が普通にできるなど、比較的早く日常生活に戻ることが可能ですが、経過が悪いと腫れや頭痛などの副作用が起こってしまうかもしれません。

副作用を避けるために、注射直後から避けるべき行為を、期間とともに6つ解説します。

患部を揉んだり擦ったりしない

治療当日から1週間は、患部をこすったり強く揉んだりしないでください。クレンジングや洗顔をする場合は、ごしごしこすらずに優しく洗いましょう。洗顔料の泡やオイルを皮膚に馴染ませるように伸ばすことがポイントです。患部を刺激しないように軽く行うようにしてください。強くこすったり揉んだりすることで、薬剤の効果範囲が広がってしまいます。

注射した場所が気になって無意識にこすってしまうこともあるかもしれませんが、ボトックスの効果が薄くなったり効き目が出にくくなったりするリスクがあるため、できるだけ手を触れないようにして過ごしましょう。

激しい運動

体温が急に上がって汗を大量にかくような激しい運動は注射をしてから最低3日程度は避けるようにしてください。

タンパク質でできているボトックス製剤の主成分は、熱によって変質したり不活性化する性質を持っているからです

一般的にボツリヌストキシン毒素が完全に失活するには80度程度の熱にさらされる必要があります。

体温がそこまで上がることはありませんが、注射の効果を邪魔しないためにも激しい運動は避けるべきです。

飲酒

運動と同様に、飲酒も体温を急激に上げるため注射直後は避けましょう。飲酒の影響で体温が上がる率は、飲んだお酒の種類や量、患者さんのアルコールに対する耐性によって大きくことなります。

日本酒造組合中央会によると、アルコール度数が15度程度の日本酒を1合飲むと体温が通常よりも2℃あがることがあるとされています。

また、アルコールには血管を拡張する効果もあり、血流がよくなってボトックスの患部への定着を妨げてしまいます。

以上のことから、ボトックスと飲酒は相性がいいとはいえません。注射の後にお酒を飲むことは少なくとも3日間は避けましょう。

高温の入浴、サウナ

高温のお風呂に入ったり、サウナを利用することも体温を上昇させるため避けるべきです。一般的なサウナの室温は80~100度近くにもなり、15分入っていると0.8℃近く体温が上昇するといわれます。

さらに、飲酒と同様に血管が拡張し、血の巡りが良くなってボトックスの効果が低下してしまいます。

このように、運動、飲酒、高温の入浴はいずれもボツリヌストキシン製剤の働きを妨げてしまうため、注射直後は極力避けなくてはいけません。

ボトックス直後のレーザー治療は避ける

ボトックスを注射した場所に、レーザー照射などの治療を続けて行うのは避けてください。医療ハイフのように超音波を使った美容治療やサーマクールのようなレーザー治療は、皮膚組織に向かって熱を加え、筋肉を刺激したりコラーゲンの生成を促したりするものです。

入浴や運動に比べて皮膚や筋肉が部分的に非常に高温になることがあり、ボトックスの効果が失われるリスクは避けられません

ボトックスとレーザー治療が併用できるかどうか、事前のカウンセリングで医師に相談しましょう。治療を受けるクリニックの方針にしたがって、どの治療をどのタイミングで行うかを判断してもらってください。

ボトックス後の過ごし方・当日から1週間

ボトックス直後

注意点を守っていれば、ボトックスを打った当日から大きく行動を制限されることはありません。学校や仕事に行くこともできますし、食事も通常通りとることができます。

ボトックス直後の注意点が守れない場合の対処

ボトックス直後

ボトックスの直後にどうしても身体を動かす予定がある、ついうっかり顔をごしごし洗ってしまったといったように、注意点が守れない場合もあるかもしれません。

もし、今回紹介した注意事項が守れなかった場合は、すぐに治療を受けたクリニックに相談してください。また、注射を行った後に妊娠が分かった場合には、婦人科の医師にも相談することをおすすめします。胎児の安全のためにも、ボトックスから1ヶ月程度は避妊することも大切です。

ボトックスの注意点をあらかじめ知っておくことで、無理のないスケジュールを組むことも可能になります。

仕事やプライベートの予定がはっきりしている人は、クリニックに相談するときに医師や看護師にそのことを伝えて、いつ注射をすることが最適か判断してもらってください。

まとめ

ボトックス直後の注意点や過ごし方について解説しました。治療にかかる時間が10分程度であり、ダウンタイムがほとんどないことが魅力の治療ですが、注射を打ってすぐに運動や入浴をすることは控えなくてはいけません。

ボトックス注射に使われる製剤は熱に弱く、治療したい箇所に定着するまで時間がかかります。体温が急に上がったり血流を良くしたりするような行為は、ボトックスを不活性化させて効果を弱めてしまいます。

今泉スキンクリニックでは、日本でも数少ない認定指導医の資格を持つ院長を中心に、患者さんへの聞き取りをしっかり行いながら治療の方針を立てています。

注射後の過ごし方について分からないことがあれば、丁寧に説明を行います。治療のスケジュールの立て方に不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。